女性警察官になるのは狭き門【けど、メリット多数。目指す価値あり】

警察官になりたい…。女性警察官と男性警察官の違いって、あるのかな?
採用試験や仕事で、男性と違う所って多いのかなぁ…。
公務員として長く働きたいので、女性警察官ことを受験前にいろいろ知っておきたいなぁ…。
こういった疑問や不安に応える記事です。
この記事でわかることは、下記のとおり。
- 女性警察官になる方法がわかる
- 女性が警察官になる前に、知っておくべきことがわかる
- 女性警察官と男性警察官の違いがわかる
警察官試験の予備校で講師経験があります。
警察官を目指す多くの大学生と接した経験を元に、この記事を書いています。
警察官になりたいと思っている方の、参考になれば幸いです。
女性警察官になるのは、狭き門【けど、メリット多数。目指す価値あり】
警察官の採用試験に関しては、男女の違いはありません。まったく同じ試験です。
ただし、募集に関しては、男女で違う点があります。
次の2つです。
- 身体要件
- 採用人数
募集要項の内容が違います。詳しく説明します。
身体要件と採用人数の違い
女性の身体要件は男性と比べて、「身長→低くてもOK・体重→軽くてもOK」となっています。
男女の体格差を考慮してくれています。
女性の採用人数は少ない
合格に大きく影響するのは、「採用人数」です。女性の採用人数は男性より、かなり少ないです。
女性の採用人数が少ないことで、男性よりも難易度が上がり、狭き門になっているのです。
重要な部分なので、深堀して解説します。
採用人数が少ない → 難易度の変動が激しい
女性は受験者数に比べて採用人数が少ないため、倍率が高くなっています。
令和3年度 警視庁1類 採用予定人員
- 男性…700名
- 女性…200名
警視庁採用試験は、全国の中で採用人数が一番多いです。
ちなみに大阪府警(令和3年度)は女性:80名でした。
警視庁1類 女性合格倍率
- 令和2年 165名/906名 5.5倍
- 令和元年 201名/1,799名 9.0倍
- 平成30年 294名/2,529名 8.6倍
- 平成29年 292名/2,618名 9.0倍
※表記は「合格者数/受験者数」です。
採用人数が少ないので、少し受験者数が増えただけでも、倍率が大きく変化します。
その年の受験者数が発表されるまで、今年の倍率が高いのか低いのか誰も分かりません。
あなたが受験する年度の倍率が低いと良いのですが、これは運次第です。
地方だと、さらに採用人数が少ない
地方の自治体だと、女性警察官の採用人数はさらに少なくなります。
採用人数が1桁の年度もあります。
令和3年度の鳥取県警の場合、警察官A(大卒区分)の採用予定人数は、男性10名、女性5名でした。
これぐらい採用人数が少ないと、倍率の上下がさらに激しくなります。
女性警察官を目指す場合、併願でリスクヘッジが必要
女性警察官試験は専願ではなく、併願すべきです。
受験する年度によって、倍率の上下が激しいので専願だとリスクが大きいです。
新卒というカードが使えるのは、一生で1回だけです。
民間企業も併願して、1つは就職先を確保しておくと、安心して受験できます。
その企業に行くか行かないかは、最終的に決めればいいので。
公務員の中での併願もありです。
警察官試験と併願しやすいのは、市役所試験です
警察官試験と併願しやすいのは、市役所試験です。
以下の条件だからです。
- 日程が重ならない
- 試験科目が似ている
受験しやすいので、実際に多くの人が市役所試験を併願をします。
警察官試験は5月、市役所試験は9月に実施されます。(一般的な日程です。)
試験科目もざっくり言うと、「教養試験と面接」なので対策が立てやすいです。
※政令指定都市は、日程や科目が違う場合が多いです。各自治体のHPでチェックしてください。
警察官試験と市役所試験の併願は、人気の組み合わせです。
体力試験に、不安を感じる必要なし
体力試験を不安に思う必要は、ありません。
体力試験は基礎的な体力の確認です。なので、「普通」であれば大丈夫です。
腕立て伏せが1回もできないとかは、ちょっとヤバいですが…
適度に運動していれば、充分です。
警察学校で鍛えられて、警察官になるための体力が付きます。今は普通で大丈夫です。
女性警察官になる、メリットは多い
女性警察官になるメリットは、多くあります。
主なメリットは以下の通りです。
- 待遇は男性とまったく同じ
- 福利厚生は民間企業よりも充実
- 柔道、剣道の経験を活かせる
ひとつずつ深堀します。
メリット@:待遇は男性とまったく同じ
バリバリ働きたい女性には、警察官は良い仕事です。
待遇が男性と同じなので、評価されれば昇進して、給料が上がります。
民間企業では、「男女平等」と言いながら、実際は差があります。管理職の男女比を見れば、一目瞭然です。
ただし、待遇が同じなので、つらい仕事も男性と同じようにやらないといけません。
体力仕事も男性と同じ内容になります。
メリットA:福利厚生は民間企業よりも充実
福利厚生が充実しているので、結婚・出産の人生設計が立てやすいメリットがあります。
具体的には、寮、家族住宅、休暇、給付金、資格取得の補助などです。他にもたくさんあります。
公務員は民間企業と比べて、出産・子育てに関する休暇の取得率が高いです。
一時休職後に復職して、働く人も多くいます。女性の働きやすい職場環境です。
メリットB:柔道、剣道の経験を活かせる
学生時代の柔道や剣道の実績は、警察官採用試験の加点対象になります。
※詳しくは各自治体のホームページで確認してください。
女性の方が柔道や剣道の競技人口が少ないです。
女性で加点がある人は少ないので、加点があればかなり有利です。
柔道・剣道での加点があるのは、警察官試験ぐらいです。
女性警察官は男性よりも、苦労する場合あり
女性警察官が男性と比べて、苦労する場合があります。
- なめられやすい、軽く見られる
- 現場での危険度は、男性より高い
- 正直、男性社会のなごりあり(女性も活躍できる)
深堀して、解説します。
女性警察官の苦労@:なめられやすい、軽く見られる
これは同僚の男性からではなく、「一般市民の方から」という意味です。
女性警察官は、派出所に来た人に「あっ…女性なの…。男の人はいないの?」と言われることが、けっこう多いとか。
もめ事の仲裁に入る時も、女性というだけでなめられてしまうこともあります。
女性警察官の苦労A:現場での危険度は、男性より高い
これは体格差の問題です。
通報があり、現場に駆けつけた時、体を張らないといけないケースがあります。
例えば、喧嘩の仲裁、暴れる酔っ払いを制止するなど。
自分より体格が大きく、腕力のある男性を相手にする場合、注意しないと怪我をする可能性が高くなります。
自分の身は自分で守る覚悟が必要です。
女性警察官の苦労B:正直、男性社会のなごりあり
警察って、もろ体育会系の組織です。まだまだ、男性中心の考えを持っている人がいます。
年配の人にこの傾向が強いかもしれません。警察だけに限ったことでなく、民間会社でも同じかも知れませんが…。
ただ、時代は変わっています。最近では女性も男性と同じように活躍できる場が増えています。
警察官には女性特有の業務があります
女性だからこそ、できる業務があります。
具体的には、性犯罪、DV、ストーカーなどの対応です。
被害者が女性の場合が多いので、被害者の気持ちを考えて女性が対応するケースが多くなります。
留置所に入った女性の応対は、女性警察官の仕事になります。
まとめ:警察官は目指す価値のある仕事【情報収集からスタート】
女性の活躍の場が多くあるのが、警察官の仕事です。目指す価値はすごくあると思います。
警察官は福利厚生が充実しているので、一生安心して働くことができます。
ただ、募集人数が少ないので、倍率の変化が大きいです。
そのため併願をしっかりと考えて、リスクヘッジが必要になります。
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警察官試験の対策を始めるなら、予備校の資料請求で情報収集ができます。
もちろん、無料です。
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警察官試験対策のプロがまとめている冊子は情報量が多く、読みごたえがあります。
特に合格者の体験談は具体的な対策がわかるし、読むとやる気が出ます。
警察官試験の情報収集に最適です。
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多くの情報を持っていると、他の受験生よりも有利になりますよ!